アクセサリー台紙の作り方
アクセサリー台紙を自作する — 実寸サイズ・穴あけ位置・用紙・印刷方法まで
ハンドメイドのピアスやイヤリングを並べる台紙(マウントカード)を自分で作りたい── ここでつまずくのは「サイズは何mm?」「穴はどこに開ける?」「どの紙に・どうやって印刷する?」の3点です。 この記事はその3点を、実寸の数値・計算例・費用の目安で一気に解決します。
1. アクセサリー台紙の標準サイズ(実寸表)
台紙のサイズに法的な決まりはありません。ただ、撮影・陳列・封筒に入れやすい定番があります。迷ったら名刺サイズが万能です。
| 用途 | サイズ(実寸) | 向いているもの |
|---|---|---|
| 定番・名刺サイズ | 55 × 91mm | 文字情報やロゴも載せたい万能サイズ |
| 小ぶり・正方形 | 40 × 40 / 50 × 50mm | 小さめのスタッドピアス・リング |
| 縦長 | 40 × 70 / 50 × 80mm | 揺れるピアス・フックピアス・イヤリング |
| 大きめ | 70 × 100mm 前後 | ネックレス・チェーンを通すもの |
※ minne・Creema 等での販売を想定するなら、商品写真の縦横比と発送する封筒(定形・ミニレター等)の内寸に収まるサイズから選ぶと運用が楽です。
2. ピアス・イヤリングの穴あけ位置(実寸と計算例)
穴の位置は「金具の種類」で決まります。まずは一番多いスタッド(軸+キャッチ)ピアスの計算例です。
名刺サイズ縦置きの台紙:仕上がり 55 × 91mm スタッドピアス2点を上部中央に並べる場合 横中心 = 55 ÷ 2 = 27.5mm 穴の間隔 = 12mm(中心から左右に ±6mm) → 左穴 = 21.5mm / 右穴 = 33.5mm(左端からの距離) 穴の高さ = 上端から 28mm 穴の直径 = 約 1mm(ポスト径0.7〜0.8mmが通る)
金具ごとの目安:
- スタッドピアス:穴2つを間隔10〜15mm、上部中央。穴にポストを通し、裏でキャッチを留めて固定。
- フックピアス・揺れるピアス:穴は1つでOK。上端から15〜20mmに開け、フックを引っ掛けて下に垂らす(下側に20mm以上の余白を取る)。
- イヤリング(ネジバネ/クリップ):穴2つ、または2〜3mmのスリット(切り込み)を入れて挟む方式が安定します。
- ノンホールピアス・イヤーカフ:穴だと外れやすいので、「コの字」スリットで挟むのが確実。
※ 穴あけ道具は目打ち・1mmの穴あけポンチ・画鋲・縫い針など。台紙の下にカッターマットや消しゴムを敷くと開けやすく、紙が割れにくくなります。
3. 用紙の選び方(厚さと種類)
台紙が薄いと自立せず安っぽく見えます。目安は0.2〜0.3mm厚。連量(kg)と厚さのざっくり換算は次の通りです(上質紙・四六判基準。紙種で前後します)。
| 連量(四六判) | 厚さの目安 | 感触 |
|---|---|---|
| 135kg | 約 0.18mm | やや薄め。軽い名刺くらい |
| 180kg | 約 0.22mm | 名刺・台紙の標準 |
| 220kg | 約 0.27mm | しっかり自立。おすすめ |
| 260kg | 約 0.31mm | 厚手で高級感 |
※ マットコートなどの塗工紙は、同じ連量でも上質紙よりやや薄く・硬めになります。実物の厚みは印刷所のサンプルで確認すると確実です。
紙の種類の選び方:
- 上質紙:ナチュラルでスタンプ・手書き・サインがしやすい。家庭用インクジェットで裏写りしにくい王道。
- マットコート/マット紙:しっとり上質で発色が良い。写真やロゴをきれいに出したいとき。
- ファインペーパー(タント・ヴァンヌーボ等):質感・色付きでハンドメイド感。家庭プリンタでは対応外のことが多くネット印刷向き。
- クラフト紙:ナチュラル・ボタニカル系のブランドに。家庭プリンタは対応の可否を要確認。
4. 印刷方法と費用の目安(自宅・コンビニ・ネット印刷)
作る枚数と仕上がりの希望で選びます。
A. 自宅プリンタ(少量・試作向き)
- 厚紙対応(手差しトレイ・〜0.3mm程度)のインクジェットが必要。背面/手差し給紙だと厚紙が通りやすい。
- 費用の目安:A4の厚口マット用紙 50枚で約800〜1,200円(1枚16〜24円)+インク代。
- A4に名刺サイズ(55×91mm)は最大8面付けられるので、台紙1枚あたり2〜3円+インク。
- 長所=即・少量・試作。短所=発色と裁断は自分の手間。量産には不向き。
B. コンビニ印刷(プリンタが無くてもOK)
- セブン/ファミマ/ローソンのネットプリント・ネットワークプリント等にPDFや画像を登録 → 店頭で出力。
- 用紙は普通紙+一部の光沢紙(L判・2L判・はがき)のみ。厚紙は基本不可。台紙には薄いので、出力後に厚紙へ貼る/ラミネートで補強する運用に。
- 費用の目安:白黒 約10〜20円/枚、カラーA4 約50〜60円/枚、L判光沢 約30〜40円(店舗・サービスで変動)。
- 長所=自宅にプリンタ不要・即日。短所=厚紙不可、面付けレイアウトは自分で用意。
C. ネット印刷(量産・仕上げ重視)
- 名刺サイズや台紙メニューで入稿。厚紙(220〜310kg)・マット/上質・角丸・穴あけ加工まで選べるサービスもある。
- 費用の目安:名刺サイズ100枚で数百円〜1,000円前後(用紙・納期で変動)。1枚あたりは自宅・コンビニより安くなりやすい。
- 長所=厚紙・仕上げ・量産・1枚単価。短所=入稿データの作成と数日の納期。
- 注意:入稿には「塗り足し3mm」「仕上がりサイズちょうど」のルールがあり、ここを外すと差し戻されます(後述)。
5. 失敗しないデータの作り方(実寸テンプレ)
ネット印刷に出すなら、仕上がりサイズの外側に全周3mmの塗り足しを付けたデータで作ります。台紙は小さいぶん、断裁のわずかなズレで白フチが目立ちやすいので塗り足しは特に重要です。
名刺サイズ台紙の実寸テンプレ 仕上がりサイズ = 55 × 91mm 塗り足し込みサイズ = 61 × 97mm(全周 +3mm) 背景・地色は 61×97 の端まで伸ばす 文字・ロゴ・穴は 仕上がりから内側3mm以上に置く(切れ防止)
ソフト別の作り方:
- Illustrator:アートボード 55×91mm + ドキュメント設定で裁ち落とし3mm → PDF保存(PDF/X)で裁ち落としを含める。
- Photoshop:キャンバスを61×91…ではなく 61×97mm(仕上がり+上下左右3mm)で作成し、ガイドで仕上がり線を引く。
- Canva など:「印刷向け」の塗り足し付きでPDFを書き出す(裁ち落としマークを含める設定)。
- いずれも印刷所がテンプレートを配布していれば、それを使うのが最も確実です。
台紙はサイズが小さく、「サイズが違う」「塗り足しが無い」での差し戻しが起きやすいデータです。 無料のプリフライトに書き出したPDFをドロップすると、塗り足し・仕上がりサイズ・フォント埋め込み・ページ数を発注前にまとめて判定できます。 PDFはサーバに送られないので未公開のデザインも安心。完全ブラウザ内・アップロード無しです。
PDFをドロップして発注前にチェック →よくある質問
台紙のサイズに決まりはある?
決まりはありません。迷ったら名刺サイズ55×91mm、小ぶりなら40〜50mm角が定番です。販売先の商品写真や発送する封筒の内寸に合わせて選ぶと運用が楽です。
穴は何で・どのくらいの大きさで開ける?
目打ち・1mmポンチ・画鋲・縫い針などで直径約1mm。ピアスのポスト径は0.7〜0.8mmなので1mmで通ります。量産するならネット印刷の穴あけ加工が均一できれいです。
コンビニで厚紙の台紙は印刷できる?
基本は普通紙か一部の光沢紙のみで、厚紙は不可です。厚みが欲しいなら厚紙対応の自宅プリンタかネット印刷を使うか、コンビニ出力を厚紙に貼って補強します。
印刷データは何で作ればいい?
Illustrator/Photoshop/Canva など、どれでも作れます。大事なのはツールより「仕上がり+全周3mmの塗り足し」のサイズで作ること。入稿前にツールで塗り足しとサイズを確認すると差し戻しを防げます。